undergarden

追思

昨日までカレーが入っていた鍋を洗い終えて、で、夕食はどうしようか、と開いた冷蔵庫には玉ねぎがひとつと空になった卵のパック。室内着にジャージを羽織りサンダルを突っかけて食材調達に出たが既に日が暮れてしまった通りはあまりに寒く、徒歩10分の道程の半分も行かずに引き返した。そういえばもう11月も下旬なのか、と納得・妥協して、徒歩30秒のコンビニでさしあたっての食料を確保。ただ秋を過ごした感覚が殆ど無い、と麻婆丼を食べながら思う。
自分で現像しようか、と考えつつ夏を挟んでカメラに収まっていたフィルムには、結局今更ながらショップへ持ち込んだのだが、あぁそうだった、とそこにいた日々が写っていて、そういえばこのあとの雨は激しかったな、とか、この時はとても眠かった、とか連鎖的に様々なことを思い出す。写真が過去を補完するわけではなくて、思い出された記憶が補完して再び過去に収まる、という感じだろうか。だから、過去が美化される、というのも当然だろう。現実を素地として想像出来るのだから。秋の始まり頃にフィルムを装填したカメラを取り出すとまだ20枚しか撮っていなかった。現像したら思い出すこともあるかもしれないが、素通りしてきてしまったような気持ちは、だからまぁ当然なのかもしれない。
来月の展示までの残り時間が無くなってきたので、ここ半月程捏ねては転がしてということを繰り返した現時点でのものを制作しようと決めて、諸々確認やら必要なものの発注やらを急に手に入れたような祝日を使って行う。週末くらいには揃うだろうか。これまでは、どうにかなる、という対象だったから期日が迫ってもあまり焦りはなかったけれど、今回は進めてみないと分からない。まぁこちらとしてはそんな感じが楽しくはあるけれど。結果もついてきてくれると良いけれど。

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