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盆帰省

盆帰省の荷物を、それほどいつもと量は変わらない、というよりは夏場なので少ない程だったが、それでも重さだけは諸々の機材を考えると萎えるほどあったので宅急便で送ることにし、昨夜、集荷の依頼を出した。指定時刻ギリギリの昼過ぎにやってきた配達員のおじさんは、事務処理をテキパキとこなし、お金を受け取るとすぐに出て行く、と見せかけて、指定時刻の配達は難しいかもしれないと向き直ってから眉間に少し皺を寄せながら言う。唐突だったこともあって咄嗟に、どうゆうこと、と詰問するような形になってしまい、慌てて、デスカ、と付け加えた。いや、高速道の値下げで混んでいて集配センターに予定通りに届かないことが増えている、とのこと。更にいつ降るのかもわからない豪雨に当たるとどうしようもない。どこで起こってもおかしくない土砂崩れのニュースを見ると恐くなりますね、だから、関西方面からの荷物は遅れることが多いです、と、皺を少し深くしながら続けて言った。こちらの荷物は、関東から信越だけれどなぁ、と呑気にも思っていたが、口からは、丁度今夜は関東に台風直撃みたいですもんね、と直前まで見ていたニュースを伝えていた。それでおじさんは、どうも、と帰って行ったが、背中は寂しい。こちらにはどうにも情けない気持ちが残る。
経済対策としての高速道の値下げが流通を滞らせている。今は普段車に乗っていないし、あまり車の情報に寄りすぎるとまたどうしても欲しくなってしまうからとどうしもしようのないF-1情報だけ止めているので、現状としてそれほど混んでいるとは知らなかった。報道されるのは連休時のピークの状態だし、それなら当然だよね、という程度だった。実際の経済効果はどれくらいあるのだろう。人が動けばそこに消費は必ず付いてくるけれど、運送業や電車やバス、船などの運搬業の業績はやはり落ちているだろう。偏った見方だろうけれど、やはり税収入なんだろう、と思ってしまう。車を所有していた、常用していた身としては、ガソリンの二重課税から始まり重量税や諸々のパーツの消費税も含めると、自動車には至る所に安くはない税金が掛かる。車離れがこのまま加速すると国の税収が落ちて、誰かのどこかにお金が行かなくなる。票集めの公共事業も出来なくなる、とか。覚醒剤問題から血液製剤、身近なところで言えば煙草まで、国が無責任に暗部を民意という幻想に押しつけて施行する政策が多くないか。第二次世界大戦時の軍指令本部のトップ達のようにやはり死ぬまでしらを切って過ごすのだろうか。結局、望んで、というが国民の消費負担が増えるのに、企業の利益が落ちて消費が滞るという矛盾。長野へ帰省すると、ネットに接続する環境が限られている為か、いつも以上に余計なことを考えてしまう。


分かって欲しい、と言うだけで、伝えることをしていない。分かって欲しいから、分かっていないと不満を並べる。そもそも何が分かるというのか。分かっていないことは分かり、分かったことは分からない。分かったことは分かり、分からないことは分からない。どれも分からないだろ。伝える努力もしないで、分かって欲しいなんてどれだけ傲慢なことか。伝えなければ対面した意味すら失せる。正に分身のそれぞれが、それぞれの無理解さに、端々に零れる想いがまるで見えていない。見えているからこそ歯痒く、自身が勝っていくのか。煮詰まったそれぞれが、横目でこちらを見やり、放っておけぬ立場なので仲裁に入ってみるが不毛さは拭えない。お互いを認めるしか他ない。

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