undergarden

伯父になった日…

プライスレス。なんて浮かれても良いじゃないか、つて。昼過ぎに出産の連絡があり母の帰宅を待って病院に行く。これまで、そうドキドキとした嬉しさを表に出す程感じてはいなかったものの、今日はまだ産まれる前から不安を伴った緊張と過ごしていた。あれが家の子、とガラス越しに指差す風景を思い描いていたのだが、病室に入ると妹の横に赤ちゃんが寝ていた。驚く程小さく、そして不細工。でも可愛い(醜いから、などとは違う)。可愛いと能動的に思わされているんじゃないかとも思う。そんな力をあの小さな身体は発していた。頬を突ついてみると反発が0に近い感触で頬が窪む。抱いてみてよ、と言われるがこれは断る。何とも怖い、色々と。抱いた瞬間に全てが無くなってしまうんじゃないだろうか。

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38℃

東京から帰宅してそのままベッドに倒れ込む。翌朝までそのまま過ごしやっと起き上がって体温を計ると38.3℃を表示していて驚いた。東京での慣れぬ仕事のせいか、ここの所の無理がたたったせいか。頭痛が酷い、嘔吐感があるなどはあっても38℃を超える発熱は最近無かった。東京滞在中もあまり体調が良いとは言えなかったがここまでだとは思わなかった。日曜の予定(荒木経惟・東京人生写真新世紀東京展2006ノート購入)を全てやめて帰ってきたのは良かったのかもしれない。38℃前後を行き来する体温が何とも中途半端に思え、どうせ上がるなら39℃以上になれば良いのになどとポテチを食べてみたりする。汗をかいた身体を風呂に沈めると風呂ってこんなに気持ち良かったっけ、と身体からウィルスを含めて何もかもか抜け出たように身体が軽くなった。食欲はあり。熱が下がったのを見計らって仕事をするが力の入らぬ指先がキーボードを出鱈目に叩いて捗らない。

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チャリンコ

朝から頭痛。風邪をひいているわけでも、仕事をしすぎたわけでも無くただ頭痛。昨夜、バファリンを飲むと100%脳梗塞になるんだって、と教えてもらったおかげで愛用のお手軽治療薬さえ飲めない。…この忠告の為か。
1週間程前に実家から折りたたみ自転車を持ってくる。実家の玄関の横に置いてあった、というよりは奪い取って放置したままだったもの。もう1年以上は動かしていなかったので錆が激しく空気も抜け油も切れ元自転車という風貌のものをホームセンターへ行って錆び落としやら油を買ってきて直した。実家への行き来や近くでの仕事などの時に使い始めたが如何せん無変速だから遅い。速く走ろうにも、この体格に小さな折りたたみ自転車じゃ三輪車をこいでいるようなもので足が速く回らない。だから歩道を走るどのチャリンコにも抜かされてしまう。車道を走る車からは憐れみの視線も感じる。でも自分ではわりと良いじゃないと思っている。今までにないな、と。何人たりとも俺の前を走らせねぇ、と言った某漫画の主人公の台詞がいつも頭のどこかにあるから、抜かれた瞬間は、くそ、などと思うけれど、マシンがマシンだけにくそのそが空中分解してしまう。そう思ったことすらすぐに忘れてしまう。ボケたのかしら、と抜かれた人数を数えてみるが、数えられても3まで。その後はあやふやになって3までは数えられる、といつまでも4だったり5だったりする。これが、何かいいな、と思ってるのだけれど、自転車売り場で選んで股がるのは24段変速だとか、軽そうだったりというものだからやっぱり速さの中に身を置きたいのかもしれない。

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山田牧場

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2006.11.07 15:28 山田牧場・気温3℃

no plan

ここ1ヶ月、日曜といったら仕事や私用での外出でそれまでのようにダラダラと過ごすことが出来なかったが、やっと予定のない日曜を手に入れることが出来た。と言っても、もう数日前から予定は入れないと決めてた結果。入りそうな予定は耳の後ろを通して触らないようにしていた。でも今日こうして過ごしてみると予定のある日曜日が生活リズムを一定に保っていたのかもしれないと思う。昼の空気が終わる頃にやっと布団から抜け出した身体は夜の空気が終わろうとしていてもまだ寝付けない。
その全てを初めて見た携帯電話に収められた彼女が撮った写真は、彼女が言う通り愛情から生まれるものそのものだった。フォトログにアップしてよ、と求める声の後ろで、私情を多く含んだ写真を遠く離れたところに置いてきたけれど、そういえば今のように写真を撮るようになったきっかけは私情と欲望でシャッターを押した写真だったなぁと思い出す。そこに抑制が存在したよな、と。衝動の後に自分を一歩後ろに置くことを考えていたけれど、これは間違っているんじゃなくて違うかもなぁ。
明日から駐車場の工事をするから昼間車を置いておかないように、との無責任な通達を夜中に思い出し少し離れた所に借りている駐車場に車を置きに行く。他に駐車場を借りていない住民はどうするのだろう。金を払って借りている場所を代わりの場所も用意せずいきなり、どけろ、とは如何なものか。部屋に向かう歩みをどうせ帰っても寝付けないしな、と反対に向けるがすぐに寒さに身体が震えて再び踵を返す。頭を上げなくても視界に入る位置にある満月にはちょっと足りないすでに冬の光を放っている月が、長く頭の中でふわふわ浮いていた早朝の冬の海辺(砂浜・厚い雲・そこそこ強い風)というシーンをこれは金沢かもなぁ、と行ったこともない土地に結びつけた。旅行かしら、ロケハンとか言いながら(笑)。