オシム監督の事は面白い事をいう監督だなという位にしか知らなかったがオシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見えるを読み惹き付けられる。オシム語録へのアクセスが多いというのにも納得。ただ著者の主観的な語りと展開が残念。旧ユーゴの情勢とオシムの言葉をもっと淡々と記録したものの方が良かった。
最近悩んでいる今後の自分についてだが結局どうしたら良いのかわからないのだけれど、オシムの言葉で逃げてるあたしを目の前に提示される。選手がリスクを冒さなくなるのが最も恐い。リスクを負ってでも攻めるから面白い。負わなくても良いリスクは負う必要は無いと思うけれど負わなければならないリスクを見ないでいるから悩んでいるんだろうな、あたしは。でもなぁ、と300mの崖から飛び降りる分けでもないのにビビっているんだよねぇ。3mだけどもし下に穴が開いてたらどうすんだ、とか、足挫いて立つどころじゃ無くなったらとか。情けないわなぁ…。リスクの次はまたリスクなのに。って時に母から入院保険への加入をすすめられ、あれこれ調べて生命保険にしちゃおうかななんて考える。
眼鏡の購入に付き添って眼鏡屋で視力を測定して頂く。関係ないが眼鏡屋の店員て皆、眼鏡を掛けているのね。こんな事を初めて気づく位だから眼鏡やコンタクトなんて付けた事も無く、自分測定では視力2.0という結果になっている。冗談では無く視力1.5ある人が読めない遠くの文字を読めたりしていた。だが今回の測定はかなりショッキングな結果で、眼科にまず行って下さい、と出た。
まず快晴の空に気球が浮いていてその下には気持ち悪い程緑一色の草原が広がっているのにアスファルトで固められた一本の道のある絵が見える機械を片目ずつ覗き込んだ。右目を測定した際に店員に「あら。お客さん全く見えてないでしょ」と言われる。いや全然全く丸っと見えてるんだけど、と見えてたら「見えました」とかなんとか言わなきゃいけないのかな、と視力の良さをアピールしつつ聞いたがただ見ているだけで良いらしい。納得が行かず結果を聞くと左目1.0以上、右目0.2とかなり納得の行かない結果に。次にどんどんと小さくなっていく平仮名を読み上げる検査。結果の良かった左目から行うが問題無し。右目もかなり余裕でとなりに1.0と書かれた小さい文字まで良く見える。店員も「あら見えちゃうのね」なんて言うから、あぁ、さっきの結果は購入させる為の言わば営業トークだったのか、騙されるとこだった、危ねぇ危ねぇ。と思っていると「眼科に行った方が良いですねぇ、眼鏡をすぐ購入するのはお薦めしません。」と言われる。どういう事かと説明を求めると、何でもあたしの右目は柔らかいらしく見ようと思えば見えてしまうらしいが右目を意識していない時は0.2程度しかないみたい。しかも左目は視力が良いからそちらだけでも不便はないから気がつかないとの事。じゃあ眼鏡を買った方が良いんじゃ…と聞くと、こういった場合実質的な効果(良く見える様になる)が期待出来ず、お客様にも満足して頂けない。効果としては左目に掛かってる負担を減らす事くらいしかないからレンズを作るのも難しい。という事で、原因や治療法を医者に診察してもらい、処方箋を元に作った方が目にも良い。と言われ、医者に行ってきます、と残して眼鏡屋を出る。
そういえば本当は恐い家庭の医学で気づかないうちの視力の低下がある病気の前症状とかいうのを以前見たな、とその病気を思い出そうとしたが思い出せず、マクドナルドで頼んだジンジャエールを飲みながら右目、左目交互に開けたり閉じたりしてみるが、そういえば右目って焦点合うまで時間かかるな、とか、瞬きって右目の方が多いな、とか今まではどうでも良かった事が気になってきてしまい、早速眼科に行こうと決意する。視力が落ちるって肺に穴が開くよりもショックだなんて思いもしなかった。
下の、と言うのはちとおかしい気がするので、2番目の…と言ってもおかしいかな。兄妹で一番年下の妹が結婚することになった。冬には母親にもなる。20歳で母。子供が子供を産む感じだねぇ、と母と話したが、子供が出来てやっと大人になれるんじゃないかな、と何となく口から出た言葉に2人でそうかもねぇと望みを込めて頷いた。
あたしの中ではまだ赤いランドセルを背負ったままの妹の妊娠を知らされたのは3月の末で、呼ばれて実家に帰ると妹がニコニコしながらまだ人の形を成していない息子なのか娘なのかは分からないが子供のエコー写真を見せてくれ、その後二人から「結婚します」という報告を父親の代わりとして受ける。「許さん!」などと厳しく当たった方が良いかと考えてはみたけれどそう言える程年も重ねてはいないし、考えて言うべきなのかさえ分からないから「そっか」とだけ、これまた情けないけれど答えた。
相手の親とも挨拶が済んで来月から2人は部屋を借りて2人で暮らし始める。やっと2人で動き出したので、動き出せるので、こちらはただ黙ってはいられないけれど気持ち的には黙って見ていこうと思う。
打ち合わせ直前に携帯が鳴り急遽花見に参加する事になる。打ち合わせが少々予定より(個人的な、だけれど)長引いてしまい遅れてしまったが合流。初めての花見小屋での花見。スタートから飲んでいる人はもう既に2時間飲み続けてるとの事でその為か、たぶん違うのだろうけれど流れに付いて行けず終始笑っているだけでどうも疲れた。後半はフットサルの仲間(監督・キャプテン)だった事もあり、フットサル談義。結局あれよね、とここぞとばかりに偉そうに語る。夏前までにはサイトが欲しいなぁ、という意見から制作が決定。お金出ないんでしょ…?GU3手伝ってくれーw会計時になりそういえば…と窓から桜を眺めるが既に暗くなってしまっていて良く見えず。駐車場に戻るまでの間見ながら歩くがまだ八分咲きといったところか。木に登っている若者捕まらないように。鼻に塗りたくられた生クリームが未だにベトベトしている。花より団子とはこのことか。
先月から始めたといえば始めたこれのリメイクだけれど一向に進まず、更に必要だとなって焦ってではないけれど焦っていて更に惑う。作り始めるまでに時間が掛かる方だ、と偉そうに自分を分析しているけれどだから何。音だけは依然存在感抜群で、だから視界に入らない蚊の様に疎ましくさえ思った。他人の能力を素直に認める隙も無いのに自分の否定だけは存分に出来て脳を抉り取られたのか目眩すらして一カ所に止まっていられなくて、暗くなった街を一時間程車でフラフラしてから久しぶりのカフェに行きこれって危険かもなぁというどうしようも無い話をしながら掛かってきた電話にどうしようもない対応をして、どうでもいいやと口約束で金にならない仕事の約束をして店を出るが帰る気になれずまたフラフラとする。TSUTAYAでレイアウトの変わった店内の散策をしつつDVDを物色するがどれも借りられてしまっていて、だからといって記憶に無い作品を借りる気にもなれず、危うくなのかアダルトコーナーの入り口まで行って引き返す。いつも中身を確認する雑誌なども開いてみるがこんなのどうでも良いやと閉じてしまった。ただ一冊若い写真家の紹介が載ってる雑誌だけ時間をかけて捲り、作家名は忘れたけれど全裸の高校生くらいの男子が性器を握って斜めに立ってる写真とあたしより若い女の子の作家だったと思うがそのポートフォリオが気になったがその雑誌が破れていたり何だかよくわからない黄色い液体が固まった様なものが付着していたので購入をやめた。帰る事を恐れた足が向かった先で間接視野からの情報で町田康の東京飄然という本を手に取り暫く装丁だけをただ眺め中を確認しても今は読めないな、と開かずそのまま購入。長い狩猟の末にやっと捕えた獲物の首を掲げているかの様な気持ちで誰もいない部屋に帰り、文句あるか、と雑にドアを開ける。真っ暗な部屋はあたしを取り込んでもやはり真っ暗で何も変わらず、それを望んでいたから安心するが、煌々と光るディスプレイが光の刃となって現実を突きつけてくる。ディスプレイを消し、禁じていた煙草に手をつけると吐き気を伴った目眩に襲われたが、何本も吸っているうちに以前の様になんともなくなった。でもこれでまた止めようと思う。ただぼーっとする事なんて出来なくて、自己否定を再度開始するもそれももう出来なくて、そういえば、と今年初めに考えていた構想をふと思い出し、そうしたらあの時には浮かばなかったイメージが浮かんできてこれを撮ろうと先月下旬の仕事での撮影で使用してから放置してあったDVカメラの充電を開始する。吸ってしまった煙草の処理をしてからベッドに入り、買って(狩って)きた本を捲って目次を眺めると非常に良さげで、早く食べたら勿体ないという感じで第一章だけ読んで寝た。