この時期の睡眠
この時期はどうも一度起きてしまうと、もう眠れない、と内側から強く戒めるような気が起こる。まだまだ瞼は落ちていて、眠気にも覆われているのに、諦めるほかない。恐ろしさに腰がひけているようなもので、だから、眠り自体も浅くなる。途方もない夢を見ながら、今か今かと覚めるのを見ている。どんどんと睡眠時間は短くなっていく。起きていても、常に眠りを羨望していて、でも諦めの方が早い。毎年のことだけれど、慣れもせず、眼の下に隈を作る。暑さなのか湿気なのか、何れにしても眠ること自体が、眠れないということ以上に、喪失という言葉が重なって、上手く過ごせない。
過去に夢をみていてどうもいけない。ここ数ヶ月のことだと思うけれど誰かから、戻れたらいつに戻りたい、と聞かれ、そんなしょうもない、と答えていたはずだけれどどうしたことか。重さに耐えられずについ頭を抱えるような仕草になる。が、どうにか腕を上げずに堪えようとする。数秒後のために。もう何というかしょうもない。
Hiroyuki Sawano 1st live MUSICA