undergarden

写真

contax G1での最初のフィルムが現像から上がってきた。久しぶりにライトボックスを取り出して1枚1枚見て行く。その手が1枚の写真で止まる。私の写真にはよく写ったその顔。だが、その顔や姿がいつもと全く違う。背中は丸まって、今にも泣きそうな顔。いつもと変わらない様な会話をしていた時のものなのに。笑って話をしていた時なのに。その一瞬だけ、ファインダーを覗いてシャッターを押した瞬間だけ、その時の私には気付きもしなかった顔がそこにあった。念願のカメラが届いて、シャッターをきりまくっていた時なのに、その前後はテーブルの上のコーヒーが1枚ずつどうしようも無く写っているだけだった。この1枚は今の私にとても重くのしかかる。そして、それだけ考えなければならないのだ、という事を再度確認する。

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