undergarden

俯瞰

鞄の中に入れっぱなしだった本を、雨の通勤や移動の多かった今日、一気に読み終える。いつもだったら新刊の時に買ってしまう作家だったが、ペラペラと捲った感じからこの本は文庫になるまで手を出さなかった。内容そのものから、というよりは、曖昧な俯瞰図を見ているような文体だったからだと思う。実際、読んでみてもその印象は強かったけれど、実験的な作品と位置付けられているからだろう、物語を文体から作っているのだと読み終えてから納得した。
俯瞰というある種神的な視線と主婦の井戸端会議的な視線の行き来を読むのは気持ちが悪い。でも、現実は遠くもない。極端にいってしまえばGoogleがサービスとしてそんなものは無料で提供していて、それを、これはすげぇ、と言って、気持ち悪がりもせず、逆に便利だと言って疑問も持たずに利用している。社会は始めからそんな場所だったから、自然と体感出来るのだろうけれど、それまでの、不便な社会、を知らない。それが少し恐くなる。


環境音を兎に角クリアに、高音質で、手軽に録音したい。写真をモニタで見てるままの色、コントラストで忠実にデジタルプリントがしたい。と悩みながら色んなことに手を出して最近は過ごしてる。

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