undergarden

ビニール袋

トイレットペーパーがあと1ロールになってしまったので薬局へ行くと既に売り切れ。近隣の数店を回ってみたがどこにも無い。トイレットペーパーがどれくらいで終わってしまうのか、これまで気にしたこともなかったから分からないけれどまぁ仕方がない。
地震以降、隣のコンビニと100m程離れた99shopにしか行っていなかったから、徒歩10分ともない駅前にまで行ったのは久しぶりだったが、すれ違う人の殆どがスーパーのビニール袋を下げている。スーパーまで足を運ぶと、テレビで報道されているように入場規制はされていなかったものの食品は殆ど無い。店員に在庫を掛け合っている人もいる。店員のお昼だろうか、制服を着た磯辺揚げを1つだけ持った人がレジに並んでいた。取りあえず、一鍋分位はまだ野菜あったよな、と大量に売れ残っていたハヤシライスのルーと舞茸を買って帰る。擦れ違った人達のあの両腕に下がったスーパーのビニール袋に目一杯詰まっているものって一体何。
区内という立地から輪番停電のグループ分けに入っておらず、一日中滞り無く電気は使える。ただ電気が無ければ成り立たない仕事をしているから、と出来るだけ消費電力を少なくするようにあれこれと確認した。長野に戻ってきていたら、と言われる度に、今は余計な移動はしないよ、と答えていたけれど、こういう意味では戻って仕事をした方が良いのかもしれない。ガソリンが無いようだけれど、車は持っていないしな。
そもそも否定などしようが無いから、これから起こる災害も含め受け入れるしかない。その上でどう生きていくか。どう生きたいか。それはこの悲惨な状況に限ったことではないけれど、でも、こういうことが復興への確かな地盤となるんじゃないか。被災地の方は兎に角今を生き抜かねばならないから、それ以外の人間がそうあればな、と思う。どうあれ情けないことだけれど、あのビニール袋に詰まったものが復興への希望だったら、と思いながら帰った。

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