歌舞伎
国立劇場にて歌舞伎。ここ二日ほど腹痛に悩まされて睡眠をちゃんと取れていなかったこともあり、所々夢現ではあったけれど、無知なりにも、成る程これは鍛錬が必要だ、と、声の出し方や身体の動きを見て思う。下手、と言っては失礼だけれど、同じ舞台に立っていても、その差は大きい。でもあの、かけ声、にも上手下手がある。現場収録の落語のCDなどにも入っているが、タイミングというものが大切。絶妙なかけ声は芝居のひとつになっているし、無ければそれでは締まらない。でもたまに中途半端な所で、しかも猫が鳴いている様な妙な声でかけ声を掛けるものもいる。これでは温めていた気持ちがすっと冷めてしまう。あの独特の節でもって、絶妙な、役者とアイコンタクトでもしているタイミングで掛けなければ。播磨屋!
昨年はインフルエンザで伏せっていて見逃したけれど、今年は早々から調べてToDoリストに入れてあった、小田和正のクリスマスの約束。ただイマイチだった。これだけの大人が集まって、ただ己らのことしか考えなかったのか、という感じ。日本のポップミュージックの将来の為に今歌っている人たちのリスペクトし合う気持ち、というようなことを言っていたけれど、それで生まれたものが、それぞれの代表曲をメドレーで繋げて皆で歌う、アーティスト自身が感動して涙、というのは何とも寂しい。それならば、どこか無人島へ行ってやっても変わらないはずだし、それを映像として流した方がマシ。スタジオセット組んで、観客を入れて、ということならば、観ている側が言葉にできる何かを生んで欲しい。今回のは、良かったね、としか言いようがなかった。残念。