undergarden

町へ出よう

外出すると、それまでの長い時間を部屋に籠っていることもあるだろうけれど、本当に色んな発見がある。幾ら部屋の中で思いを巡らせてもある程度の客観報道に泥で固めたような主観がペラペラの紙の上に整然と並べられているに過ぎなくて、どれだけ緻密にやっても計算からくる1670万色くらいの世界しかない。すれ違った人の仕草や格好ひとつで泥の固まりは脆ささえ持ち合わせていなかったことを知れるし、会話をすれば主観が如何に主観であったということを知れる。ビルの谷間から見える汚れた空気もモニタには映らない。だからといって積極的に外出しようという気は起こらないけれど、町へ出よう、という言葉を久々に思い出した。


必要ないと分かっていても、進まぬ作業にどんとやる気を出す為に、必要のないものが必要な時がたまにあって、正しくそういう状況だった。出来るだけ見ないようにと、片手間に弄っていたが、これじゃ埒があかないな、と参考書を買いに行く。全くもって必要の無い参考だと分かっているから気も進まず、フラリフラリと新宿まで歩いて行った。こっちの道の方が面白そうだ、あっちに何かある、と行きつ戻りつしつつだったが1時間もかからずに着いて、何冊かをパラパラと捲るがどれも似たり寄ったり、必要はやはり無さそうだったが、でもそのうちの1冊を選び、しょうがねぇな、と混み合うレジに並んだ。帰りは流石に電車だと駅へ向かうと、途中の新宿タカシマヤのデッキで写真が飾られていた。何だと、見てみるとCourrier JaponのTHIS DAY OF CHANGE、ディス・デイ「希望の一日」写真展。土曜日で場所が場所だけに人通りも多く、またその多くが同じく知らずに来たのだろうけれど、立ち止まってじっと見つめている人がまた多い。
ミスドが近所にないから、気を紛らわすためにモスへドーナツバーガーを食べに行ったのが先週。その時に店内で流れていてこの宇多田っぽいの誰?と言っていたが結局UTADAだった。

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