undergarden

TT

行きつけだったパン屋の袋とカメラを持って城山をブラブラと。いつもなら昼間は閑散としているのだが七五三らしく善光寺へ向かう家族連れが多い。1週間タバコを買いに行く以外外出しなかったので少し億劫だったが歩き始めると気温も丁度良くて気持ち良いが、小さな虫が空中を埋め尽くしていて呼吸には悪そう。虫が少ない適当な場所に座りパンを取り出す。後ろをおばあちゃんや近くの女子校の生徒が通り過ぎ調子に乗って、うまそうだろ、などと始めは思っていたが、老け顔24歳男が一人でパンを食べてるのってどうなんだろう、と少々自身が不安になった。
遅々として進まない夕方の車の列から外車屋を覗くとニューTTが展示されていた。先日教えてもらったR8も良いけどやっぱTTかなぁなどと着地点どころか出発点さえ見いだせない悩みで時間を潰す。Alfa Romeoの500台限定の8Cはもう受付終了したみたい。2,200万円。

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薄いコーヒー

仕事の撮影先で出してもらったコーヒーが紅茶かと思うほど色が薄くて、ミルクを入れると底で渦を巻くのがくっきりと見える。もちろん味も薄くてコーヒー風味のお湯というのに近かった。その味が薄いくせにいつまでも舌に残る。濃いコーヒー、いやコーヒーと名のつくものならあの味よりも濃いはずだ、と喫茶店に入るが微かな味の上をコーヒーというものが通り過ぎるだけで一向に舌から離れようとせず、次第に外部との繋がりも薄く薄くなった。インプットされる自分とアウトプットする自分の距離が10m、20m、30mと離れその分タイムラグが生まれる。アウトプットする時にはもう次の状況が迫っていて、あ、と発声するだけに終わったりし始める。こんな時に限って外部からの連絡が頻繁にあって、どんどんと濃くしよう濃くしようとしてくる。唯一、一方的に選択していくだけの電話の音声案内の声だけが何をも含まない無味であった。

MT3.33-ja

コメントスパム、トラックバックスパムの数が日に日に増えるので早起きのついでにMTをアップグレード。これで少なくなるかしら。
昨夜は早起きして参加したサッカー(フットサルではなくて)での疲労からくる眠気で日付が変わる前に布団に入る。昼の間中干してあった布団は潜るとすぐにじわーっという暖かさで疲れた身体を包んで珍しくすぐに眠ってしまったらしい。ベッドの脇に開きかけた本が捲れたまま裏返しになって落ちていた。筋肉痛を予想していたが全くなく、週1回のフットサルだが続けていた成果が出た。高校卒業以来かもしれない昨日グランドにいたサッカー班顧問の先生からの「まだちょっとは使えるな。続けろよ」という言葉と自身の感触からまだ地域リーグなら出来るな、と思えたのが、昨年今頃の相手についていけさえしなかった身体と比べて素直に嬉しい。のに、気力・体力ともに漲っていた生意気な高校時代の自分がそんなことを端末の前で喜ぶ今の自分に「病的だな」と呟く。午後は月末に沖縄行くという妹のデジカメ選定の付き添い。ダイビングライセンスを取ってくるらしい。初めての海の中だから手ぶれ機能が優秀なもの、マリンケースがあるもの、現在あるSDカードが使えるもの、と注文を聞きLUMIX FX-07に決める。購入の際は値下げ交渉役としてまた同行することを約束させられた。実家に帰るとお腹が一段と大きくなった妹も丁度帰って来て、すべてが大変、と嘆いていたが、その顔に先月にはまだ残っていたツンツンとした感じが無くなっていた。母によるとお腹が前に突き出ているから男の子らしい。サッカーでも教え込もうか。

10月

先週末あたりから部屋に籠っていた為に、天気のことなどすっかり思考から抜け落ちていたが、一段落、二段落としていくうちに雨の音が徐々に輪郭をはっきりと持って聞こえるようになった。そういえば昨日も雨かしら、その前も雨かしら、とぼんやりと残る雨の音を探るがはっきりとしない。部屋の中だけで完結していた生活を食事だけでも、と外出すると、既に日が落ち始め、しとしとと降る雨に街頭や車のテールランプが輝いている。いつのまにこんなに早くなったのだ、と思いながら、どこか鋭さを増した寒さに袖を伸ばして手を引っ込めた。
外食しても自然と思考は仕事の方に向いていて、難しい顔をしていたのか、先程までじゃれあっていた幼い兄弟の弟の視線を視界の端に感じる。見つめ返した視線の後ろに、10年前通っていた中学校のジャージを来た女の子がいて、そういえば国語の教師に「十個は”じゅっこ”ではなくて”じっこ”と読むのだ」と教わったことを輪郭を持たないぼんやりとした雨の音の中に思い出した。

週末行

週末は金曜夜〜日曜朝まで東京へ。築地場外のえんがわ、TGS、倉庫内のギャラリー、もんじゃなど。ここに住むのかなぁ、と歩いた街は、そこ自体が大きな船のようで今まで感じたことの無い空気をもっていた。魂が後ろから自分を眺めているような。一睡も出来なかったからかしら…。日曜の朝早々に新幹線に乗ると隣に爺さん2人組が座り、軽井沢まで殆ど内容の変わらない会話を続けながら、熱くなっているのか寝ようとしているこちらに肘をガンガン当ててくる。「ガラナ」「いやグゥラナだよ」「え?ガァラナ?」「だから、グゥアラナ」「グラナ?」など。長野駅に迎えにきてもらってそのままフットサルの大会へ。試合開始20分前くらいに到着。恐らく気胸だろう、ともう4回目だか5回目のこの病気を自己診断していたが、大丈夫だろうとこれも自分の判断で試合に出場。でも左目に弾かれたボールが直撃してフラフラとリタイア。左目の下瞼の一部がポコッと突き出て眼球は赤く充血している。前半はベンチにて左目の回復を待ちながら試合を見る。流れと言うものは確実にあって、その流れが悪い時にやはり失点。交代などを考えたが監督不在だと難しい。後半から試合に戻るが今度は肺が悲鳴を上げて喉が焼けるように熱い。交代を考えたけれど、酸素の行かない脳は目の前のことしか考えられなくなってただ夢中になってやっていた。試合終了3秒前くらいにチームメイトが難しいシュートを決めて同点。PKへ。簡単そうに見えて精神的にきつい。今まで蹴り込んだどのゴールよりも小さく見えてキーパーが大きく見える。でもそのキーパーの浅はかな策略がこちらをちと冷静にしてくれた。結果的に負けてはしまったもののチーム力は上がっていることは実感出来た。継続は力なり、か。その後実家に帰って環境整理やフットワークを軽くするために一度今住んでいる所を引き払って次まで実家に戻ろうかしら、ということを母に相談してみたが却下。妹の出産も控えているし仕方がないけれど、本音を語ってはくれぬことに落胆。早々に実家を出て溜まった仕事を始める。

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