undergarden

no plan

ここ1ヶ月、日曜といったら仕事や私用での外出でそれまでのようにダラダラと過ごすことが出来なかったが、やっと予定のない日曜を手に入れることが出来た。と言っても、もう数日前から予定は入れないと決めてた結果。入りそうな予定は耳の後ろを通して触らないようにしていた。でも今日こうして過ごしてみると予定のある日曜日が生活リズムを一定に保っていたのかもしれないと思う。昼の空気が終わる頃にやっと布団から抜け出した身体は夜の空気が終わろうとしていてもまだ寝付けない。
その全てを初めて見た携帯電話に収められた彼女が撮った写真は、彼女が言う通り愛情から生まれるものそのものだった。フォトログにアップしてよ、と求める声の後ろで、私情を多く含んだ写真を遠く離れたところに置いてきたけれど、そういえば今のように写真を撮るようになったきっかけは私情と欲望でシャッターを押した写真だったなぁと思い出す。そこに抑制が存在したよな、と。衝動の後に自分を一歩後ろに置くことを考えていたけれど、これは間違っているんじゃなくて違うかもなぁ。
明日から駐車場の工事をするから昼間車を置いておかないように、との無責任な通達を夜中に思い出し少し離れた所に借りている駐車場に車を置きに行く。他に駐車場を借りていない住民はどうするのだろう。金を払って借りている場所を代わりの場所も用意せずいきなり、どけろ、とは如何なものか。部屋に向かう歩みをどうせ帰っても寝付けないしな、と反対に向けるがすぐに寒さに身体が震えて再び踵を返す。頭を上げなくても視界に入る位置にある満月にはちょっと足りないすでに冬の光を放っている月が、長く頭の中でふわふわ浮いていた早朝の冬の海辺(砂浜・厚い雲・そこそこ強い風)というシーンをこれは金沢かもなぁ、と行ったこともない土地に結びつけた。旅行かしら、ロケハンとか言いながら(笑)。

TT

行きつけだったパン屋の袋とカメラを持って城山をブラブラと。いつもなら昼間は閑散としているのだが七五三らしく善光寺へ向かう家族連れが多い。1週間タバコを買いに行く以外外出しなかったので少し億劫だったが歩き始めると気温も丁度良くて気持ち良いが、小さな虫が空中を埋め尽くしていて呼吸には悪そう。虫が少ない適当な場所に座りパンを取り出す。後ろをおばあちゃんや近くの女子校の生徒が通り過ぎ調子に乗って、うまそうだろ、などと始めは思っていたが、老け顔24歳男が一人でパンを食べてるのってどうなんだろう、と少々自身が不安になった。
遅々として進まない夕方の車の列から外車屋を覗くとニューTTが展示されていた。先日教えてもらったR8も良いけどやっぱTTかなぁなどと着地点どころか出発点さえ見いだせない悩みで時間を潰す。Alfa Romeoの500台限定の8Cはもう受付終了したみたい。2,200万円。

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薄いコーヒー

仕事の撮影先で出してもらったコーヒーが紅茶かと思うほど色が薄くて、ミルクを入れると底で渦を巻くのがくっきりと見える。もちろん味も薄くてコーヒー風味のお湯というのに近かった。その味が薄いくせにいつまでも舌に残る。濃いコーヒー、いやコーヒーと名のつくものならあの味よりも濃いはずだ、と喫茶店に入るが微かな味の上をコーヒーというものが通り過ぎるだけで一向に舌から離れようとせず、次第に外部との繋がりも薄く薄くなった。インプットされる自分とアウトプットする自分の距離が10m、20m、30mと離れその分タイムラグが生まれる。アウトプットする時にはもう次の状況が迫っていて、あ、と発声するだけに終わったりし始める。こんな時に限って外部からの連絡が頻繁にあって、どんどんと濃くしよう濃くしようとしてくる。唯一、一方的に選択していくだけの電話の音声案内の声だけが何をも含まない無味であった。

MT3.33-ja

コメントスパム、トラックバックスパムの数が日に日に増えるので早起きのついでにMTをアップグレード。これで少なくなるかしら。
昨夜は早起きして参加したサッカー(フットサルではなくて)での疲労からくる眠気で日付が変わる前に布団に入る。昼の間中干してあった布団は潜るとすぐにじわーっという暖かさで疲れた身体を包んで珍しくすぐに眠ってしまったらしい。ベッドの脇に開きかけた本が捲れたまま裏返しになって落ちていた。筋肉痛を予想していたが全くなく、週1回のフットサルだが続けていた成果が出た。高校卒業以来かもしれない昨日グランドにいたサッカー班顧問の先生からの「まだちょっとは使えるな。続けろよ」という言葉と自身の感触からまだ地域リーグなら出来るな、と思えたのが、昨年今頃の相手についていけさえしなかった身体と比べて素直に嬉しい。のに、気力・体力ともに漲っていた生意気な高校時代の自分がそんなことを端末の前で喜ぶ今の自分に「病的だな」と呟く。午後は月末に沖縄行くという妹のデジカメ選定の付き添い。ダイビングライセンスを取ってくるらしい。初めての海の中だから手ぶれ機能が優秀なもの、マリンケースがあるもの、現在あるSDカードが使えるもの、と注文を聞きLUMIX FX-07に決める。購入の際は値下げ交渉役としてまた同行することを約束させられた。実家に帰るとお腹が一段と大きくなった妹も丁度帰って来て、すべてが大変、と嘆いていたが、その顔に先月にはまだ残っていたツンツンとした感じが無くなっていた。母によるとお腹が前に突き出ているから男の子らしい。サッカーでも教え込もうか。

10月

先週末あたりから部屋に籠っていた為に、天気のことなどすっかり思考から抜け落ちていたが、一段落、二段落としていくうちに雨の音が徐々に輪郭をはっきりと持って聞こえるようになった。そういえば昨日も雨かしら、その前も雨かしら、とぼんやりと残る雨の音を探るがはっきりとしない。部屋の中だけで完結していた生活を食事だけでも、と外出すると、既に日が落ち始め、しとしとと降る雨に街頭や車のテールランプが輝いている。いつのまにこんなに早くなったのだ、と思いながら、どこか鋭さを増した寒さに袖を伸ばして手を引っ込めた。
外食しても自然と思考は仕事の方に向いていて、難しい顔をしていたのか、先程までじゃれあっていた幼い兄弟の弟の視線を視界の端に感じる。見つめ返した視線の後ろに、10年前通っていた中学校のジャージを来た女の子がいて、そういえば国語の教師に「十個は”じゅっこ”ではなくて”じっこ”と読むのだ」と教わったことを輪郭を持たないぼんやりとした雨の音の中に思い出した。